Dancing Fools
デビッド・ボウイとフランクザッパにまつわるどうでもいいはなし第三弾。
まず、デビッド・ボウイの1990年5月の東京ドーム、Suffragette Cityをご覧ください。
次にザッパ最後の公演とされている1992年9月のフランクフルト、旧オペラ座で演奏されたG-Spot Tornadoをご覧ください。
両方とも奇妙な男女ペアによる奇妙な踊り。少なくとも女性は同一人物です。これはLa La La Human Stepsというカナダのダンスグループの人たちで、この女性は当時そこの看板ダンサーだったルイーズ・ルカヴァリエという人なのだそうです。そのスジではかなり有名みたい。
ザッパは1990年に前立腺がんの末期との診断を受けていて、この動画の1年3ヶ月後に他界することになるのですが、この時にはほんの数曲しか指揮をする体力が残っていなかったそうです。ビデオの最後、ステージに向けて聴衆から大きな拍手が送られる中、奥まった控え室で一人(いや、カメラマンもか?)座り込んでじっとしているシーンは印象的です。涙ぐんでいるようにも見えます。
G-Spot Tornadoという曲は、もともと1986年発表のJazz from Hellというアルバムに収録されているもので、ザッパがシンクラヴィアという電子楽器に演奏させるために書いた曲なのですが、ここではアンサンブル・モデルンというドイツの現代音楽バンドが演奏しています。
おまけ
Jazz from Hellはほとんどの曲をシンクラヴィアに演奏させているもので、1988年度のグラミー賞(ベスト・ロック・インストゥルメンタル・パフォーマンス部門)を受賞しました。この時、ザッパは「笑っちまったよ、グラミー賞なんてインチキだと思ってるから」「ま、功労賞みたいなもんだな」と言ったとされています(で、死後、本当にグラミー賞特別功労賞生涯業績賞を受賞することになります。笑っちまいます)。一方、機械演奏に対するファンからの評判はイマイチで、従来のようにスーパーバンドの演奏を観たいという声が多かったと思います。
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なお、息子のドゥイージル・ザッパが父フランクの曲を演奏するプロジェクト、Zappa Plays Zappaも2009年度のグラミー賞(ベスト・ロック・インストゥルメンタル・パフォーマンス部門)を受賞しています。父親と違い息子は涙の会見。
http://youtu.be/nWoM5Yqt2Es
アンサンブル・モデルンによる演奏については、イエローシャークというアルバムが発表されています。ザッパの遺作という位置づけになっています。
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