Eureka!/Positive Reaction!

Rêveries du promeneur solitaire

自分研究

先日、あるフルマラソンの大会に参加した。今年4月のデビュー戦に続き、今回で2回目のフルマラソンだった。反省のためにGPS時計の記録をここに整理しておく。

ペースの推移

以下のグラフはy軸が分速(m/min)でx軸が距離(km)。ランナーはペースを1キロ当たりの時間(min/km)で把握することが多いが、分速はその逆数(分母分子を逆転させた数字)になる。

全体的に山なりの形状になった。序盤10kmくらいまで緩やかにペースアップし、後半は徐々にペースダウンした。序盤のペースの遅さは混雑によるものと思われる。目標タイムをクリアするために、ジグザグ走行や路肩の上を走って人を追い抜く必要があった。尤も、序盤突っ込めなかった分、後半のベースダウンが少なく済んだのかも知れないから一概には評価できないところ。


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前回のデビュー戦とはコースも気象条件も異なるので単純な比較には無理があるが、比較対象があった方が評価しやすいので比べてみよう。

前回(黄緑)と今回(青)とを重ねてみると以下のとおり。ペースは全体的にアップし、後半に落ち込む幅も縮小した。全体を通した分速は前回174.8 m/minに対して今回190.0 m/minと+8.6%アップ。一方、1kmごとに区切ったそれぞれの分速の標準偏差は前回12.6m/minに対して8.0m/minと37%程度縮小し、ペースのブレは小さくなった。


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ピッチとストライドの推移

分速(m/min)は1分当たりの歩数(ピッチ)と平均の歩幅(ストライド)に分解することができる(歩数=sとすると、m/min=s/min×m/s)。

yの左軸をピッチ(s/min)、右軸をストライド(m/s)で示した推移は以下のとおり。ピッチと比較するとストライドは不安定で、山なりのペースは主にストライドの影響のようだ。ピッチは後半に時々極端に落ち込むことがあるが、これは補給時に一息ついているためと思われる。


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前回はピッチとストライドともに低下する傾向があった。特に30km以降のピッチは上下に大きくブレている。


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前回と今回を比較すると、ピッチの平均値は175s/minから184 s/minに上昇。標準偏差は7.5s/minから4.5 s/minへ40%程度縮小した。一方、ストライドは平均値が1.00mから1.03mとなり、標準偏差が0.04mから0.03mとなった。
ストライドの変化は誤差の範囲かもしれない。ちなみにGPS時計の計測した距離は、前回が41.66kmで今回が42.35km。42.195kmを挟んで690mの差が生じている。

ピッチとストライドの散布図

同じデータを使用し、y軸をストライド、x軸をピッチとする散布図を以下に示した。赤い星印は平均。ピッチとストライドはの相関係数は+0.15と無相関に近い。


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ピッチとストライドを乗じた積がペース(分速)なので、それぞれの点からy軸、x軸に垂直に線を引いてできた長方形の面積がペースを表す。したがって点が右上にあるほど面積が広がりペースが速い。ただ、ここで面積を比較するためには原点をゼロにする必要があるが、視認性を優先して最小値は途中から始めている。

ちなみに、分速に時間(分)を乗じた積が距離(マラソンの場合は42km余り)であることから、ピッチとストライドを辺とする長方形を底とし、これに高さとして「時間(分)」を乗じた3次元の長方体の体積は距離を表す。だが、面倒な割に実益が少なそうなので視覚化するのは見送った。いずれにせよ、マラソンでは距離(体積)は決まっているから、目標タイム(高さ)を決めれば、あとは「幅×奥行」で帳尻を合わせる以外にない。

前回のデータの場合。全体的に幅が広く右肩上がりに散らばった形状。相関係数は+0.76と高くなった。一部の区間でピッチの低下と同時にストライドも縮小し、ペースが大きく落ち込むことがあった(終盤の上り坂で歩いた時ではないか)。


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前回と今回を重ね合わせたものが以下のグラフ。青が今回で黄緑が前回。全体的に右上にレベルアップしバラツキ具合も縮小したことが分かる。


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ピッチとストライドの散布図(10kmごと)

散布図(今回)を10kmごとに分割して示したものが以下のグラフ。時系列に線でつなぎ、視点に、終点にを付けた。11-20kmのバラツキが小さく最も安定している。後半、次第にバラツキが大きくなり、さらに終盤はストライドが縮小傾向になった。


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ただ、前回の終盤はもっと不安定だった。


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取りあえずのマトメ

  • 前回との単純な比較は困難だが(前回のコースは小さな坂が多く、今回のコースは比較的平坦)、今回はピッチが安定したことが目標ペース(底の面積)の維持にある程度寄与したと言えそう。ただし、後半の補給の時間を短縮することでもっと改善する余地があるかも。
  • 一方、ストライドは引き続き後半に短くなる傾向が目立ち、改善の余地が比較的大きそう。
  • 欲を言えば全体的にストライドの水準を引き上げたいところ。
  • 具体的な改善策は、これ以外のデータとか定性面の評価もないといけないかなあ。また、足だけに注意を向けるとかえってうまく行かなくなる虞がある。ペースを上げるだけである程度自然にストライドは広がるので、それを維持できる力があればいいのかしら。まだまだ基本的な練習が大事ということか。
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